■第三十話
津田山霊園で:改定版1

注:この作品は当サイトのメルマガ「路地裏通信」で公開したものです。

□その1

私が18才の頃、その頃に仲の良かった友人と、「幽霊探検ツアー」と称し、
比較的近場ではあるが、「心霊スポット」と噂されている場所へよく訪れた。
このエピソードも、そんな多感な時期に体験した物である。

神奈川県は高津区の「津田山霊園(緑ヶ丘霊園が正式名称)」で

「子供の霊が出没する」

という噂を聞きつけ、さっそく私達も現地を訪れる事にした。

当時のメンバーは確か3人。
私と、当時の友人で現在も付き合いのある、言わば親友≠ニ言うべきか、
はたまた腐れ縁≠ニ言うべきか…
もう少し言うならば、この親友は、路地裏で書いている日記に、
頻繁に名前のあがる「某コンビニ・オーナ様」なのだが、
この時点では、間違ってもオーナーではなく、いちマネージャー≠ナあった。
まあこの辺はサラリと流しておく事にしよう。(笑)
あともう一人は女性で、某コンビニ・オーナーもとい、
某コンビニ・マネージャー様の友人とのことであり、当然私とは初対面であった。

現地へ向かう道中の会話は、遥か昔の事なので記憶していない。
記憶はしていないが、

「私と某コンビニ・マネージャー様」

と言うメンツでの道中なので、特に真剣な話もなかったのであろう。
俗に言う「ワイワイがやがや」といった雰囲気であったのは、
強ち間違いではないであろう。

そんな雰囲気で現地入りした(と思う)我々なのだから、
いざ「津田山霊園」の入り口に立ったとしても、当然恐怖感などはない。


「つまんね〜な!」

「もう帰ろうか」


などと、現地に着いたばかりにも関わらず、そんな事を言い始めた我々だが、
ふと入り口より墓地の内部に視線を送ると、桜並木の奥にたたずむ異様に
思わず声を上げる…


「なんだ…アレは?」

「あの白く細長い物体は何なんだ…」


その2へつづく

路地裏】【戻る】【その2へ