□この話は「たくっち様」が、
2002年1月20日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第九話
人間だった方が・・・

こんばんは。初めてこちらを覗かせて頂きました。
とても良く作られていて感心するばかりです。



さて、私の中学の時の同級生(女性)の体験談です。
私の地元には

「○川の“いろは坂”」

と呼ばれるところがあります。
名前の通り曲がりくねっております坂道で、ローケーションも
高速道路の下を高速道路に沿うように走っております道なものですから、
その坂の周辺には民家は無く、
坂の脇は草むら(と言うよりも山の中を走る坂と言った方が正確)で、
おまけに街頭もまばらです。



そんなローケーションが手伝ってか、
この「いろは坂」では妙な噂があります。
バイク乗りの友人に言わせますと、“ハンドルを取られる場所”があるそうです。

「あぶないっ!」

で済む人間もいれば、
本当に死に直結寸前だった友人もおります。

人に依って「取られ具合」はまちまちなのですが、
ただ、共通するのはその「場所」です。皆ぴたりと一致するのです。
霊感の強い友人に言わせますと、土地柄のせいか沢山“おる”そうです。
別にこれと言った事件や事故(私の知る限り)は無く、
空気の流れのせいかな、等と勝手な思いを馳せております。



さて、その話で盛り上がっていた時です。
傍らで聞いておりましたその彼女が、

「私、その坂でめっちゃ怖い体験したで〜」

と近くにいた女子が話を始めました。
彼女は当時、通塾にその道を使っていたそうです。
結構勾配がある坂の為、平生、しんどい思いをしてペダルを漕いでいたそうです。

その日も坂を一所懸命 に坂を登っておりましたら、
突然ペダルが軽くなったそうです。
彼女が「え?」と思うのと恐怖が襲ってくるのに時間はかかりませんでした。
彼女が後ろを振り向くと・・・




そこにはスーツ姿の男が下を向いて荷台に手をかけ、
一心不乱に彼女の自転車を押している姿があったそうです。(!)




彼女は恐怖に襲われ、前方に視線を戻し、下を向いて目を瞑り、
彼女もまた一心不乱にペダルを漕いだそうです。
そうして気が付くとその男の姿は無くなっていたのだそうです。

でも私はその話を笑いの種にして、
その後もその道を通い続けた彼女の度胸の方が恐怖でした。



そして何よりもその男性が人間であった方が怖いと思います・・・

だってそうは思いませんか・・・

民家すらない、林と高速道の高架下に挟まれた山道の中腹で・・・

人間が何をすると言うのですか・・・



みなさんはどう思われます?




□管理者よりコメント

とても興味深い話ですね?
また、その「○川の“いろは坂”」にも非常に興味があります。
いつか時間を見計らって、その土地に訪れてみようと思います。
周辺にも興味深い物件も多々存在しますし・・・
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