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□この話は「さっちん様」が、
2003年2月18日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第六十四話
電話が…

この間の2月13日、私は自分の師匠でもあり、友人でもある整体師の元へ親友(女)を連れて行っておりました。

私達の整体が終わり、三人で雑談をしておりましたところ、夜10時過ぎに1人の客が現れました。

その人(男)は、私に

「相談したい事がある」

と言ってきました。

--その人は以前、会った時に腰に3人の浮遊霊が憑いているのが見えたことがあって、(整体師と意見が一致)整体を施しながら、彼の気を高めて離した事がありました--

実は、彼の親友が自殺したのだが、自分はひどく後悔している。
もっと分かってやれなかったのか。
彼は今どうしているのか、ちゃんと成仏出来ているのだろうか…そんな内容でした。
話を聞いていて、ふと自殺した本人に会ってみたくなり、半ば無意識に呼び出してしまいました。

呼び出してみると、首から上しか見えず(普通なら、上半身が見えるのですが)しかも顔を正面から向かずに、うつむいているような感じに見えるのです。
私は、その仏さんの姿を見ながら

「首吊りですね」

と言ったら、どうもその通りだったらしく、お客さんは驚いておりました。
その直後、整体師と私の親友がほぼ同時に

「呼び出すんじゃねえよ!!」

と怒られましたが、どうも2人にも見えていたらしいです。
お客さんには、彼が成仏していない事、そして、後悔するという事は自殺した人を「執着」という形でこの世にとどめるだけなので、ちゃんと成仏するように皆で祈る事、等告げ、この日は車で親友を家まで送り、
私は家路に着きました。





さて、自宅へ帰った頃、午前12時16分頃ですが、ある用事があり整体師の元へ電話を掛けました。

「プルルルル、プルルルル…ツーツー」

電話の呼び出し音の途中で切れるのです。
私は、彼が電話を取る時に誤って切ってしまったのだと思い、

「なーに切ってんのよ!」

と笑って言おうとした時、向こうから掛かってきた電話を取り、話をしていた私は一瞬凍りつきました。


「ごめんごめん、電話を取ろうとしたら、電源ごと切れたんだよ」


…ありえねえー!


そう心の中で言いつづけていたのですが、話が進むうち、今度は電波の調子が悪くなって、会話は途切れてしまいました。
すると、電話の向こうで


苦しそうな声のようなもの


が聞こえてくるのです。

怖くなって電話を切りましたが…。

多分、彼の霊は私の家をさまよっていると思っています。


そう、今も…。


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