【路地裏】【体験談トップ】【管理者体験談】【読者体験談】【作品投稿
□この話は「NOB様」が、
2002年1月9日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第四話
ジュウニヒトエ


これは僕の母が五、六歳のときに初めて心霊体験した時の話です。
両親と祖父母と、五つ離れた妹(僕からは祖父母と曾おじいさんとおばあさんとおば)の6人家族で暮らしていました。
あるとき、親戚が病気で危篤状態だと言う話を聞き、祖父母と両親と産まれたばかりの妹で、親戚の家に行くことになりました。
母はいたずらをするかもしれないという理由で、お留守番をすることになりました。
両親達は夕方から出かけていきました。
母はすぐ戻ってくると思っていたのですが、何時間たっても両親達はなかなか戻ってきません。
母はだんだん怖くなってきたそのときです。


「おーい、今戻ってきたぞ」


と玄関から声がいました。
母はやっと両親達が戻ってきたと思い、急いで玄関に行きました。
しかし、玄関の前にいる両親の雰囲気が何かいつもと違うのです。
とっさにおかしいと感じた母は、玄関のドアのかぎを閉めてこう言いました。

「あなたはだれ?」

そうしたら“両親ではないもの”は立ち去っていきました。
母は一安心して居間に戻りました。
安心したのか、母は段々睡魔が襲ってきました。そのときです。


「おーい○○(母の名前)今戻ったぞー。開けてくれー」


と声が聞こえました。母はさっきのこともあってか、恐る恐る玄関に行きました。
玄関の前には両親がいました。
しかし、また雰囲気が違うのです。
玄関の前にいたのは、両親の格好をした“何か”でした。
またもや危険を察知した母は、玄関のドアを押さえました。

「あなたはだれ?」

と問い掛けるとその両親の格好をした“何か”は去っていきました。
居間に戻り両親達を待ちながら再び睡魔と戦っていたそのときです。
また、母を呼ぶ声がしました。

「今度こそお父さんたちだ!」

と思った母は急いで玄関に向かいました。
しかし、今度も両親の格好をした“何か”でした。
しかも今度は強引に家には入ろうとしました!

母はこ体験以来、「私は幽霊と戦ったことがある」と言っています。
母は他にも7人の幽霊に囲まれたりもしています。
他にも母にまつわる話はありますが、その話はまた今度。

路地裏】【体験談トップ】【管理者体験談】【読者体験談】【作品投稿