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□この話は「本間 功太様」が、
2014年6月27日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第二百九十話
誘うカーナビ

これは、僕が高校1年のゴールデンウィークの時に体験した出来事です。

その日は、家族で山形に行きました。
あいにくの雨模様に、山形に来た目的も果たせず昼が過ぎ、最終的にはクラゲで有名な水族館へ行って帰ることになりました。

その帰り道でのできごとです(この時、雨は止んで道路は乾き始めてました)。
初めて来た所だったので、行きも帰りもカーナビを使っていたのですが、その途中、明らかに来た時には見たことの無い所を、カーナビが案内している事に気づきました。
そのナビは山へ案内していたので、最初は怪しいと言うこともあって無視したのですが、やっぱり山へ案内していたので行ってみることにしました。

山へ入って数メートル程進むと、路肩に無人の車が止められていました。
その車を過ぎて右折すると、目の前に明かりが一つも無く、その入り口には古びた木の板で×印に塞がれた廃トンネルがありました。
入り口の前には、10体以上のお地蔵様の列があるという、何とも不気味な廃トンネルを、カーナビは案内していたのです。

気味が悪かったので、大慌てでUターンさせてカーブを曲がりました。
それまでの間、長く見積もっても1分少々だったのですが、どういう訳か先ほどの無人の車が消えていたのです。
また、道路を見ても、僕の車一台分のタイヤの跡しかありません。

僕たち家族は言い様のない恐怖を感じ、急いでその山を出ました。
山を出た瞬間、カーナビは正常に戻り無事帰れました。

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