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□この話は「Y様」が、
2010年6月27日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第二百八十七話
林神社

大分市内にある、そこまで有名ではない神社です。

10年前、男性が鳥居で首吊り自殺をしました。
それ以来、近所の若者達の肝試しスポットになっています。

私も男女4人で行ったのですが、木々が鬱蒼としており、少しの灯りも見えません。
懐中電灯も持っていなかったため、携帯電話の光だけで進みました。

境内は“しん”としていて、自分たちの足音だけが妙に響きます。
私たちは二手に別れ、神社を一周することにしました。
私は怖すぎて友人にへばりつくようにして進んでました。(笑)

そして裏手に入った時、前方から

こちらに近づく影とチラチラ揺らぐ灯り

が見えました。
あとの2人だろうと近づいた時です。
灯りはフッと消え辺りはまた静寂。
すると私たちの携帯が鳴り響きました。
もうあとの2人からです。
電話にでると、

『Tがいきなり泣き出して進めなくなった、帰りたいと騒いでいたから先に車に戻っている』

と言った内容。
彼らは私たちと別れたあとすぐに車へ戻ったと言うのです。

じゃあ先ほどの光と人影は??
私たちはすぐにその場をあとにしました。

泣きじゃくっていた友人が言うには、境内の影からこちらを覗くように

ニヤリ

と笑う顔と

おいでおいで

と手招きをする腕が見えたそうです…。

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