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□この話は「ダボチンガー様」が、
2014年2月15日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第二百八十六話
地縛霊

40年ほど前、世田谷区祖師谷のはずれ、駅からはどこからも20分以上の辺ぴな新築の一戸建てに家族5人で住んでいました。

まだ小学生だった私は、1階の部屋で妹と二人部屋でしたが忘れもしません。
小3の時です。2段ベッドの下で寝ていたとき、物凄い寒気で目を覚ましたところ、50センチほど離れた勉強机に目を向けましたが、何と人が座っているのです!!
そして、真横の壁を見ると、何故かブレザーらしき上着が宙に浮いていました。

その後、丁度真上の2階に自分の部屋を持つことが出来て嬉しさ一杯^^v
8帖のフローリングにベッドと勉強机、奥には父母の衣替え用の大きなタンス。
小学4年生頃でしょうか、そのころから私は頻繁に金縛りが起るようになり、決まって次の3つの恐ろしい現象が。

初めに、心臓がドキドキっと凄い波打ち始め金縛りが来るしらせから、工事現場で基礎工事を打つような、大きな大きなコンクリートアンカーを打つ音が耳鳴りで5秒間隔で止まなくなり、最後はベッドが回りだして最後は体ごと天井に近づき始めます。
その一連の現象で一番辛かったのが、なんせ大きな音の耳鳴り。
子供ながら恐怖で何でこんなことが起こるのか理解が出来ませんでした。

更に、1階の階段の降り切った姿見鏡の有る廊下で倒れていて、目を覚ますこともある始末。
――この階段はとても急な造りで、とても子供が寝ぼけて降りれるような角度では無いのです――
親に訴えても聞く耳を全然持ってくれずに、「まあ寝ぼけてるんだろう」と取り合ってくれませんでした。
やむなく10歳にも満たない子供のくせに、本屋で心霊封じの本を買い、呪文を唱えて必死に耐えしのいでいたんです。

そして私が高校に上がると、その部屋は当時小学生だった弟に引き継がれましたが、何と弟も全く同じ体験をするようになったのです。
弟は父母に溺愛されていて、階段下の姿見鏡の前で倒れていて目覚めたり、

部屋が回るよ〜、ガーンガーンって耳が痛いくらいうるさいよ〜

と、年中1階の父母の寝室に逃げていました。

とうとう父母は心配になり、弟を大学病院に連れて行き脳波の検査もしたそうです。
私は高校の途中で家から出てしまい、後日大人になって弟とあの出来事を冷静に今でも話しあいますが、弟は私が見ていないものを年中見ていたそうです。
それは、奥の衣替え用タンスの隙間からベッドに向かって、

親指ほどの大きさの小さな日本の兵隊さん

が10人位整列して行進していたそうです。
定かではないのですが、その土地は昔、薬品兵器製造だか研究だか何かの日本軍施設があったとの事を地主関係者から聞いたことがあります。
土地も50坪くらい有り、小さな家でないは無いにも関わらず、あの1、2階の場所だけなんです。何かが出るのは………。

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