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□この話は「伸様」が、
2012年5月4日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第二百七十話
厚木市129号山際付近

今から2年前、正月が終わり初出勤の帰り道。

無事に仕事を終え、帰宅途中に厚木の山際にあるガソリンスタンドでガソリンを入れて帰ろうと思いました。
スタンドに入る時、杖をついた老人が歩道を通行中だったので、ウインカーを付けて停車し、その老人が通過するのを待っていました。
その時、後方から勢いよく走って来た10tトラックに追突されてしまいました。
私の車は1回転し、グチャグチャになる大事故です。

幸いと言うか運が良すぎたというのか、私自身はムチウチだけで済みました。
しかし、車は悲しことに当然廃車です。

それはいいのですが、追突された際に気になったのは、あの老人です。
車のドアを逆さまになった状態で蹴っ飛ばし、慌てて外に出て例の老人を探しました。

しかし…どこにもいないんです…。

普通なら、巻き添えとなって、下手をすれば死んでる事故です。
しかし、巻き込まれている訳でもなく、近くで腰を抜かしている訳でもなく、老人自身がまるで消えているかのようでした。

巻き添えとなった訳ではないので安心なのですが、それにしても不思議です…。
そして気になるのは、青白い顔した老人が追突寸前に

「ニヤッ」

と何故か不気味に笑ったこと。
それをよく覚えています。

車はスタンドにかなり入った所まで飛ばされたので、ど真ん中を通行してた老人が無事なわけないんですよ。
事故の見物人に、老人はどうしたか聞こうとしましたが、すぐ救急車に乗せられましたので聞けませんでした。
今だにあの老人がなんだったのか不思議です…。
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