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□この話は「JORK様」が、
2002年4月22日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第二十五話
似ている人…

世の中には“他人の空似”って言葉がありますよね?
それに加えて世界に自分と同じ顔を持つ人が3人いる…と。
そして“ドッペルゲンガー”。





あれは私が中学1年生の時から始まりました。
いつものように学校に行くと、クラスの男の子にこう言われました。


『おまえ昨日T駅の前にいただろ?俺、声掛けようとしたんだけど、おまえ気づかないんだもん。』


《え???昨日は家に居たのに…。きっと見間違えたのね!》


そう思い、大して気にしていませんでした。
そんな事もすっかり忘れていた高校3年生の事です。
バイト先の店長にこう言われました。


『今日Kさん(私)朝従業員入り口付近にいたよね?俺、ジッと見てたんだけど全然気づいてくれない上に反対方向に向かってたんだよな〜。何してたの?』


《え?!》『私今日チャリで学校行ってましたよ〜!』


店長『え?!スッゴイ似てたけど大人っぽい服着てたしな〜…。お姉ちゃんいる?』


私『いないですよ!それに今日制服だし…』


《前にもこんな事があった気が…》





それからまた月日が経った専門学校を卒業した頃、同じ時期に何人かの人に


『今海いる?』

『今渋谷いる?』

『今ダイエーにいる?』


…と、色んな場所で私が目撃されている情報がありました。
もちろん私はその場にはいません。


《私はそんなにドコにでもいる顔なのか???》


そう思っていた時です。
親友のHからこんな事を言われました。


『昨日うちのお母さんが西友でKとKのお母さんが買い物してるの見たって言ってたよ〜!』


私だけじゃなく、母とセットで!見間違うハズはナイだろうし…。
でも、昨日は出かけてないし、しかも私は妊婦だったし、母と一緒に暮らしてない…





こんな事があるでしょうか?

“他人の空似”なのでしょうか?
会ってみたい気がするけど…もし、“ドッペルゲンガ−”だったら…。




■管理者よりコメント


私も“似ている人”を見たことがあるんですよ。
私が学生の頃だから…約■■年前だと思います。

某私鉄“小■急線”を使って学校から自宅を行き来していたのですが、その帰宅の途中、何を考えるでもなしに座席に座る私の前には、年齢的に40歳代と思われる“おばさん”が座ってました。

その“おばさん”は、私が下車する駅より2つ前にある、とある駅にて電車を降りました。
これだけの出来事であれば、私の記憶から確実に消えていく些細な出来事なのですが…

“おばさん”が降りた駅では通過列車待ちのため、私が乗った電車は、しばし停車しており特にやることもないので、カバンの中からマンガでも取り出してヒマをつぶそうと思ったんですよ。

で、お目当てのマンガを出して、

(さて読むぞぉ〜)

などと思いつつ、何気なく前方に目を遣ると…


(…ありゃっ???)


と、我が目を疑いました。
私の前の席に、いきなり人が座っていた事も驚いた要因の1つなのですが、それ以上の要因として、


つい先ほど下車した“おばさん”を、
20年ほど老けさせたかのような“お婆さん”が座っていたんですよ。


服装こそ違えど、その顔貌はよく似ており、お婆さんの顔からシワを排除してしまえば、先ほどの“おばさん”になってしまうんじゃないかと思えるほどでした。

いや〜…その時は心の中で


(一体どうなっとるんじゃ〜)


なんてずっと考え込んでいましたよ…。


今になり冷静にこの出来事を推理してみると、同じ駅で、“おばさん”は下車し、“お婆さん”は乗車しました。
安易な推理ですが、このお二方の住む場所は、この駅近辺であると思われます。
場合によっては血縁関係にあったのかもしれませんね。
“親戚”とか、もっと言えば“親子関係”だったのかもしれません。

もともと座っていた娘との席に、偶然にも次は母親が座ったのではないかな…

なんて今は考え、流石に気持ちは落ち着いております。
でも…それを目の前で体験した当初は、かなり驚きました。


全然“霊的”な話ではありませんが、とても不思議な私の学生時代の思い出です。


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