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□この話は「小次郎様」が、
2009年2月18日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第二百二十話
母の顔が

小次郎と申します。初めての投稿です。
これは、私が小学校に上がって間もないころの話です。

そのころ私は狭いアパートに暮らしており、眠るときは、8畳くらいの和室の入り口付近に布団を敷き、そこに母親が寝ていました。そして、壁際に二段ベットを置いて、上の段には兄が、下の段では私が寝ていました。

兄も私も暗闇が怖く、豆電球をつけて寝ていました。
おかしなものを見たのは、真夜中です。

寝つきがよく普段は朝まで目が覚めなかった私が、なぜかその日は夜中に起きてしまいました。
豆電球でうすくセピア色に照らされた室内は不気味で、私は安心するために母の方を見ました。

すると、母の顔がおかしいのです。
普通では考えられない程に、顔全体がぐにゃぐにゃと動いていました。
飴のように動く顔は、能面の様な顔になったり、おじいさんのような顔になったりした後、恐ろしく目の釣りあがった狐のような顔になりました。

私は恐ろしさのあまり大声で泣き出しました。
この後はよく覚えていないのですが、驚いた母が目を覚ましどうしたのかと聞くと、

「ママの顔が新しい」

と言ってしばらく泣いていたそうです。
このことと関係があるのかどうかわかりませんが、母は小さいころにコックリさんを遊び半分でやり、コックリさんを怒らせてしまったそうです。そのとき、

「油揚げをお供えすれば許してやる」

と命令されたそうですが、しなかったそうです。
長くなってしまい申し訳ありません。

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