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□この話は「ハンドメイド様」が、
2008年6月11日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第二百七話
恐怖初体験

路地裏さんの文章がとても好きでよく拝見させていただいてます。
(ありがとうございます:管理者より)
その中の文章を読んでいて、ふと高校時代の友人の話を思い出しましたので投稿します。

その頃仲良くしていた友達の中に“K”という子がおりました。
当初から私は「怖い話」が好きで、割りと信じていたほうですが、“K”は全面否定しておりました。
そんな“K”がある日、家族と共にお墓参りに行ったときのことです。

入口にある無縁仏のようなお墓があり、“K”はそのお墓の前で、何となく手を合わせたそうです。その夜、いつものように飼い猫を自分の部屋に連れて行こうと抱えて部屋に入ったとたん、大暴れして部屋から逃げていきました。

不思議に思いつつも、そろそろ寝ようかと電気を消しウトウトしていると、本棚のあたりから


パタパタパタパタ……


と、何冊も本が倒れる音がします。
何の音だろうと思い、電気をつけると鳴り止みます。
見回してみても本はそのままだし、音がするようなものは何もありません。

それはいつも決まって夜中の1時(だったと思います)に聞こえたそうです。
それが毎日、一週間も続き少々寝不足気味になったある晩、いつものように音がする中、“K”がうんざりしながら天井を見ると、何と部屋の天井一面に


巨大な老婆の顔


があったそうです。
“K”はそのまま気絶し、翌朝母親と共にお払いに行きお札を部屋にはり、そのお陰かその後現象は収まったそうです。

その話を“K”の部屋で聞いていた私は、鳥肌が立ちましたが、飼い猫の引っかき傷だらけの腕で


「ほら!今は猫も普通でしょ!だから大丈夫だよ」


と少し疲れた笑みで話してくれたのでした。

結局、原因はよくわからなかったのですが、“K”はその後その手の話を信じるようになりました。

そしてこの老婆は何を伝えたかったのでしょうか。

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