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□この話は「天使瀬様」が、
2008年5月17日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第二百五話
カンチキ

私が今から17年前、中学の修学旅行で実際に体験した話です。

それは福井の旅館に止まった時のことです。

その日は昼から雨が降りはじめ、夕飯が終わって次の日の予定を聞いていた時、雨は夜になると、 昼より雨脚が強くなって降り続けています。

話が終わりかけたその時、停電になりました。

すると、右側から


「ペタッ、ペタッ」


という音が!

明るくなって音のする方を見てみると、その音の正体は水かきでした。

しばらく見守っていると、体は河童、甲羅は亀という異形の姿をしていました。

それを見てみんなが大騒ぎになったのですが、可笑しいのです!

確かにうちの学校全生徒で見たというのに、翌日の朝聞いてみると、


「は?」


「見間違いじゃねぇの?」


と誰一人として覚えていなかったのです。


それから後年、私は水木しげる先生の

「続・日本妖怪大全」

を買って驚愕いたしました。

何せ、この時に見たものが載っていたのですから。

その妖怪の名前は



「カンチキ」



でした。

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