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□この話は「みーちゃん様」が、
2008年2月13日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第二百一話
11月2日

初めまして。いつもぞわぞわしながら楽しく読ませてもらっています。
私は特に霊感があるとか意識した事はないですが、今までにいくつかの不思議な体験があるので、そのうちの一つを話したくなったので投稿します。


うちの両親は、私が小学校の頃に離婚したのですが、私と妹は母方の方に引き取られていったので、両親が離婚してから、それ以来一度も父には会う事はありませんでした。

それから13年たった、11月の初めの事でした。
私は仕事をしていたのですが、その日がちょうど給料日だった事もあり、仕事が終わってから同僚と朝方まで居酒屋にカラオケへ行って盛り上がっていました。
その最中、一緒に住んでる母から

「今日は大事な話があるから今日だけは早く帰ってこい」

といった内容のメールが何度か届きました。しかし私は、

「どうせ給料日だから、いつもの家賃代を渡すとかの内容だろう」

と、軽くふんでシカトしていました。
というのも、毎月の給料日になると、何かと大袈裟な理由で早く帰ってこさせるために、似たようなメールを送ってきたりしたからです。

朝になって帰宅する頃になると、さすがに母に対して気まずい気分になりました。なので、母が仕事を行ったのを見計らって家に帰りました。

しばらくたってから、家についた私は白々しく母にメールして

「今、帰ってきたんだけど、大事な話は何だったの?」

と聞きました。

ここで余談なのですが、ちょっと話は遡ります。
ちょうどその日から一年ぐらい前の11月初め。もう何年も会っていない父の事を突然思い出して、夜な夜な色々考えたり、泣きじゃくったりしていました。
自分でも原因が分からないほどに…。
寝ても必ずと言っていいほど、夢で父が登場するんです。
しかも、家では夜中になると必ず何処かから

パチンパチンバチンッ

という音がなったり、いつも誰かに見られてる気がして落ち着きませんでした(気のせい
かもしれませんが)
そんな事がしばらく続いたので、怖くなってその当時一人でお風呂に入る事さえ出来ないぐらいでした。

そんな日々が余りにも続いたので、もしかしたら父に何かあったのでは?と思ったので、母に

「もしかしたらお父さんもう死んでるか死にかけてるかもしれないよ」

と言っていました。

それから一年ぐらいたった日、母からの返信メールで

「お父さんが死んだ」

とメールをみた時にはさすがにビックリしました。
そうです。先に書いた「今、帰ってきたんだけど、大事な話は何だったの?」の私のメールに対する母からの返事が、父が亡くなった事の知らせでした。

「お父さんが死んだ」と聞けば、誰でも“今さっき死んだばかり”と思うはずです。実際に私も、その時は死んだばかりだと思っていました。しかし、どうやら実際は違ったらしいです。
実は父の父(私から見ると祖父ですね)が、私達の所在がなかなか分からなかったために、報告するのが一年ぐらい遅くなったらしいのです。

連絡により知ったのは、父が亡くなったのは


11月2日


だということでした。
妙な胸騒ぎを覚えた私は、ほぼ毎日つけている日記に目を通しました。
すると、1年前の同日の記述に、

11月2日:妙な音がガタガタ聞こえる。また何故かお父さんの事を思い出す。

11月3日:夢でお父さんが出てきた。何かあったのかもしれない。お母さんに教えよう。

と書かれていました。これには驚き…というより複雑な心境になりました。
そういえば、母から

「お父さんはお前を一番可愛がっていたんだよ」

なんて事を聞いたことがあります。長女だった事や、父によく似ていた事もあってか、父は私を一番可愛がっていたし、別れてからも気にかけていたと聞いていました。

あの一年前の様々な現象は、父が私に自分の死を知らせにきたのでしょうか…。
それとも単なる偶然が重なっただけなのでしょうか…。


私の人生にとって「11月2日」とは、個人的にとても特別な日でもあります。
なので、その日にちに父の命日が重なった事も驚きました。
他にも「11月2日」関連の体験が実はありますが、それはまた今度にします。


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