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□この話は「キリ様」が、
2006年5月7日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第百七十一話
1日で3回の幽霊を見た日:その1


これは、私が小学校5年生の時 初めて幽霊を見た時の話です。

私は今まで、全然幽霊をまったくと言っていい程信じていませんでした。
小学校5年生の夏休み。自然教室での事です。

バスが出発して、山を登って行きます。
私は窓際の席でした。緑が綺麗で、友達と外を眺めていたときです。
急に、とんでもない頭痛と寒気、耳鳴りがしてきました。
ともだちも


「キリちゃん大丈夫?顔が真っ青…目も真っ赤だよ」


と言うのです。
私は最初、バス酔いかな?と気楽に考えて、平気。と答えたのですが、ふと外を見れば、そこは山の中にある墓地だったのです。それも大きな。

寒気が増すのに、汗が滲み出ます。ついには震え出してしまいました。
目を離そうと思っても、墓地から目が離れませんでした。
引きつけられるかの様に、じっと墓地を見つめてしまったのです。

その時、私は初めて幽霊を見ました。
林のスキマから、白い着物を着て、とても長い髪の毛をした女の人が
斧を持って、1つのお墓をとても鋭い目で睨みつけていました。

私はかすかに悲鳴を上げて、そこで何かが切れた様に 眠ってしまいました。
そこからの記憶はまったくありません。

これが1回目の幽霊の話です。あとで、地図でその墓地の場所をたどると、そこは罪をおかした人を埋葬する墓地でした。きっとあの女の人は、あのお墓の人に殺されたのだと思います。



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