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□この話は「こだま様」が、
2006年5月3日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第百六十九話
会社の研修所で


初めまして、私の体験談を紹介します。
以前、勤めてた会社の研修所での出来事です。

入社して2ヶ月の私は、同期のみんなと新入社員研修を受ける事になり八王子の研修所へ3泊4日で行きました。
駅からタクシーで10分程行った所に立派なホテルのような建物があり、期待と不安で緊張してました。
ただタクシーから降りた風景が昼間なのに薄暗く感じ、何か陰気くさい所だと思いました。
研修所の自動ドアを入り受付を済ませてエレベーターで4階へ降りた瞬間、廊下の右側の奥には行きたくないと思い、足が止まってしまいました。
何故だろう?まだ新しい建物で変な事はないはずなのに…。

子供の頃から霊感が強い私は、嫌な感じにとらわれながら、自分の部屋番号を探すと、なんと右側それも一番奥の右の部屋でした。
部屋をかえてもらう勇気もなく仕方なく恐る恐るドアを開けると、部屋の中から生暖かい風が一気に私に吹きつけました。
窓が開いてるの?と一瞬思いましたが窓は鍵がしまり、誰もいるはずがありません。


「おいおい、最初からやめてよね、頼むよ」


と部屋の中の誰かの言うように私は覚悟を決めて中に入り、すぐに気を取り直して研修の準備にかかりました。
夜まで授業は続き初日は疲れて早めに寝ました。
あまり気にしないようにしてましたが眠れない。神経がピーンと張ったようで目がさえて、布団に入り2時間程してうとうとし出した頃、誰かに見られてる気配がしキーンと耳鳴りが…。

来るぞーと思っていると金縛りが。

誰?と思いながら目をやっと開けれると私の右横足元に戦国時代?頃の鎧と兜の姿の大男が立って私を眺めている。すごい形相で…。


「私は何もしません。できません。助けて」


と心の中で叫び般若心経の始めの方を何回も唱えました。
お経は最初の方しか知らないため(苦笑)いつのまにか朝になってました。
体はどっと重い。
2日目の夜は怖いので向かい側の友達の部屋で遅くまで話し夜中になって部屋に戻りました。

シャワーを浴びてる時、後ろに人の気配があったり、誰かがドアから入ってくる気配があったりと落ち着かず、電気をつけたまま寝る事に。
でもやっぱり来ました。
時間は3時頃か?今度は女の人で白い服で髪は長く、典型的な幽霊のような姿で。
部屋の左側窓の方から来る来る来る、来たーって感じで、寝てる私を足元から眺めてる。
金縛り状態です。
初日と同じ事を唱えました。

また朝です。
さすがに2日続きで疲れはて教育担当の方に相談しました。
笑われると思いましたが、まじめに話を聞いてくれ

「そうか、感じるんだね。前にも部屋をかえてほしいと言う人がいたんだ。でも今日は満室だから、あと1日我慢してよ」

と言われました。
何かあるのかな?と思いつつも明日にはテストがある為、仕方なくその部屋で勉強をしてると、やっぱり誰かがいる気配、それにドアの方から誰かが入ってきたと思う事が何回かあり、後ろを人が通り過ぎる時に感じる風を感じたりと、もうやめてーと何回も口に出して叫んでました。

夜中の2時頃眠りにつく頃には、少し構えてました。
3時頃、来るなーと思いうす目を開けると同時に体の上にのってきた。
息が出来ない程重くどうも初日の鎧兜の大男のようだ。
それを昨夜の女の人が窓側から見てる。目で見えてるのか?感じてるのか?はわからないけど。

助けて神様、お願い

と何回か思っているうちに、気づくと4時半頃でした。
それからは目がさえて、ボーとしてました。

結局、私なりの感じた事は、土地が悪いのか戦いがあった場所なのかはわかりませんが、地縛霊なんだと思いました。女の人は自殺されたように思いました。

後で聞いた話では、その建物は某有名ホテルから買い取った物で、何故そんな所にホテルを建てたのかわからないようなへんぴな所で、近くには精神病院があり、そばを中央道が走ってます。ちなみにその後も何回か研修に行く度に、私は他の霊達にも悩まされました。また続編を書きますね。話が長くなりすみませんでした。


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