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□この話は「ゴーストハンド様」が、
2002年3月27日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第十六話
何に押されたのだろうか…


2年程前の夏、友人達と伊豆の松崎方面に行きました。
その砂浜の端に、海を一望できる岩場に進める一本の道があります。
道の入り口に行く途中には階段があり、登って行くと赤い鳥居、祀、そして大きな岩が海に向かって立ってます。

友人の一人が突然「肝試しをしよう」と言い出し、二人一組でその岩場を下り、途中の鳥居で手を合わせた後に、スタート地点に戻るという設定で行う事となりました。

あまり乗り気ではなかったのですが、けっきょく参加する事となり、私は2番目のスタートとなりました。
最初は何もなく普通に下り、その鳥居の階段を上っていました。
暗かったのと水でぬれていたので足元に注意しながら、猫背で前かがみに懐中電灯を灯しながら登っていきました。

階段は意外に長く、途中まで行き、目指す先を一度照らし、また上って行こうと体勢を戻し上り始めたその時…

“おでこ”を何者かに押され、幅の狭い階段を落ちかけました。

何とか後ろにいた友人が、転げ落ちそうになる私を必死に支えてくれたお陰で難を逃れたのですが
状態としてはかなり危なく、また


“誰も居ないハズの状況で、何故“額”を押されるのか?”


という事に恐怖心も芽生え、そのまま手を合わせることもなくその場から足早に去りました。

その後の組が帰ってきたので

「おでこを押されなかったか?」

と聞いてみましたが、「判らない」ということでした。

未だに怖いです。

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