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□この話は「月子様」が、
2005年1月8日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第百二十八話
屋根の上に落ちてきたもの

Tokyo-Power様、初めまして。
私は栃木県鹿沼市在住の月子と申します。
今回初めてTokyo-Power様のHPを拝見させて頂いたのですが、とても興味深い内容で楽しかったです。
特に栃木県の

日光街道のお話

は自分も体験したことがある為、食い入るように読んでしまいました。

首なしライダーが出没する道路の正式名称は「例弊紙街道」と言い、地元では「旧日光街道」とも言われています。
メジャーな日光街道とは違い、鬱蒼とした杉が道の至る所ではみ出ている例弊紙街道は、昼間でも薄暗く、途中廃墟ホテルなどもあって、いかにもな雰囲気を醸しだしています。

それでも住んでいる方からすれば慣れたもので、夜中にドライブで通るのもなんのその。
私も彼氏とよく行っていました。





その日もいつものように例弊紙を通って日光に抜けるコースでドライブを楽しんでいました。
帰り道、このまま帰るのも退屈だから例弊紙街道沿いにあるラブホテルを見て回ろうという話しになって、私たち二人は杉並木の間に点在するラブホテルを一軒々見て回っていました。

時間は夜中のに二時くらいだったでしょうか。
ちょうど三軒目のラブホテルの入り口は、杉並木の隣を少し走って右に行った所にありました。
杉並木の隣を走りながら、私は彼氏と二人、普通に何気ない会話をしていたら、急にワゴン車(車はトヨタのハイエース)の屋根が


ごん!


と鳴ったんです。
音に驚いた彼氏が急ブレーキをかけました。その間、



ごん!ごん!



と二度ほど音は鳴り続けました。
不思議ですよね。
車、急ブレーキかけてるんですよ。
猫か何かだったら驚いて一回目で逃げてるし、石や木の枝だったら連続で音なんてしないじゃないですか。

私と彼氏は互いに顔を見合わせました。
そしてサンルーフを開けるかどうか、無言のまま迷いました。
いま考えれば、ここで止めとけば良かったと思います。
だけど私の恐怖心は好奇心に負けて開けてしまいました…。


たぶん一生忘れないと思います。


サンルーフから見えたあの顔。


ざんばら髪の首。


すごい形相で睨んでいて…。




そのてのモノが初めてではない私も凍りつきました。
霊体験が初めての彼氏なんて、とにかく大慌てでした。
急発進で走り出した車は、何かを落としたような鈍い音を後方に、すごい勢いで自宅へと向かいました。

よく無事に家に辿り着いたと、今でも思います。
次の日サンルーフを見てみたら、なにも残ってはいませんでした。



あれから二年くらい経ちますが、いま思えば、あの首は怖いものじゃなかったのかもしれません。
確かに驚いたけど、嫌な感じがしませんでした。
夜中にあんな所をうろついていた私たちへのお仕置きだったのかと、思ったりもします。
だけどあの当時はやっぱり怖かった…。





私の体験は以上です。
この他にも多々面白い所がありますので、またメールさせて頂こうと思います。
長々とありがとうございました。これからも頑張って下さい。
失礼致します。





管理者より

とても興味深い体験談を送ってくださり有難うございます。
もともと「心霊スポット情報」として送ってくださったのですが、「恐怖体験談」的な投稿内容で非常によくまとまっていましたので、このページでも紹介させていただくことになりました。ご理解ねがえればと思っております。

また、本文中にもありましたが、体験談・情報等がございましたら、ぜひご一報いただければと思っております。


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