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□この話は「あこな様」が、
2002年2月8日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第十二話
こびと

■教師をしている私の知人から聞いた話です。



かなり以前の話となりますが、その教師をしている知人の教え子には、山登りの好きな女の子がいて、一人で山でキャンプをしては、次の日の朝に自宅へ帰っていたそうです。(つまり、ちょっと変わった山好き)

ある朝、彼女が山を下りていると、前方から誰かが登ってくるのが見えました。
挨拶をしよ うと思って、何となくその人を見ていたのですが、どんどん近づいているはずなのに、その人影は大きくなりません。
彼女は

「不思議だなぁ…」

と思いながら見ていました。

すると次の瞬間、前方にいたはずの相手が、顔や服装が分かるくらいまで近付いており、彼女の横を

「スッ…」

と通り過ぎたそうです。
余りに突然の出来事に驚きつつ、すぐに振り返りましたが誰もいませんでした。

見たところ中年の男性で、ポロシャツを着ており、身長は、膝より小さい


こびと


でした。



“こびと”との出会いは、これだけではありません。

ある日、彼女が会社から帰ってきた時のことです。
自分のアパートのドアを 開け、電気をつけると、廊下の奥に誰かが立っていました。

よく見ると、それは “こびと”でした。

あ然としている彼女の横を、こびとはまた、

「スッ…」

と通り過ぎて行きました。
振り返りましたが、やはりその時にも誰もいませんでした。



なんか、ウソのようなホントのような変な話ですが、送ります。

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