路地裏】【体験談トップ】【管理者体験談】【読者体験談】【作品投稿
□この話は「SAKURA様」が、
2004年8月14日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第百十二話
お持ち帰り

始めまして、
東京都内の某美容材料商社に勤める31歳のセールスマンです。
関東各地の美容室を訪問して、ヘアカラーやシャンプーなどを卸すという商いをしております。

さて、あれは一年前の夏のことです。
C葉県のS倉市のお得意様の店から、県内F橋市に移動する途中にあの出来事は起こりました。

その日は訪問する予定の軒数も少なかったので、普段なら高速道路を使うルートを、わざわざ一般国道2○6号線をドライブ気分で爆走していました。
そしてその国道の、とある交差点で信号待ちをしていた時のことです。


……


何か異様な気配と言うか視線が覆いかぶさってきたのです。
車を運転しているときには、外からの視線(本当に誰かが見ていたとしても)と言うものにはなかなか気付きにくいのですが、たしかに誰かに強烈な視線を向けられているのです。
自分はあまり霊感はありませんが、心身ともに疲れ切っているときは、(波長が合うせいなのか)これはヤバイと感じることがあります。


……


信号待ちの間、相変わらず誰かがこちらを見ています。
怖くて見たくはありませんが誰なのか確かめたい気もしたので、思い切って視線の方を見てみました。



……!!



そこには古ぼけた看板が立っていました。
そしてそれには、こう書かれていました。



「ここは○○処刑場跡地です。」

「江戸時代には、多くの処刑が行われて云々…」



……



その看板を見た瞬間(と言うか目が合った!?)に誰かが、自分の体内に(多分二人分)入ってきてしまったようです。
頭痛はするわ熱はでるわ体中が痛くなるわで、体調が急変してきました。


「これはヤバイ!!」


さすがに自分でもそう判断できたので、すぐにその足で帰宅して、お払いを(自己流の)しました。
効果はそれなりに(?)あったようで、嘘のように体が軽くなりました。
どうも自宅まで、お持ち帰りしてしまっていたようでした。
念のために某心霊系サイトで調べてみると、C葉県S倉市では有名な心霊スポットであるとのことでした。
路地裏】【体験談トップ】【管理者体験談】【読者体験談】【作品投稿