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□この話は「じょうたろう様」が、
2004年8月11日に投稿して下さった作品であります。
■投稿作品第百八話
耳の穴

これも私のいとこ姉妹の妹の話です。

一年前のある一時、彼女には、ほぼ毎晩のようにやってくる男性の霊が一人いたそうです。
しかもとてもやらしい霊で、金縛りで動けない彼女に頬をすり寄せてくるそうです。
その際、ひげがジョリジョリして気持ちが悪いと言っていました。

それも自分が体験すれば非常に怖い話なのですが、ある日、その男とは別に、また新たな男の霊がくるようになったそうです。
しかしその霊は、現れても金縛りにはなるものの、枕もとにただ立っているだけで、気が付くといなくなっているのだそうです。

妹はとても気が強いのですが、彼女にとってはそれが逆に気持ち悪く、また前述の霊に対してこの男に物足りなさを感じ、霊なら何かしてこいと思ったそうです。

ある晩、その男が現れるのを待ちました。
いつものように寝ていると、近くで気配がし、金縛りになりました。
見るとその男がまたじっと立っています。
そこで彼女は心の中で、


「もしあんたが霊なら、耳の穴かっぽじってみろ!」


と言ったそうです。
すると今まで何もしなかったその霊が、突然、彼女の耳の穴に、指をねじ込んできたそうです。
びっくりして飛び起きたときには、金縛りもとけ男もいなくなっていました。
それ以来、その男も現れなくなったそうです。

信じられないような話ですが実話です。
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