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■第十九話
身体に残る感覚

私が去年の冬に体験した話です。
夜、自分の部屋で寝ていると、部屋のドアが

『ガラガラ…』

と静かに開いて、誰かが中へ入ってくる気配がしました。

『誰だろう?こんな夜中に…』

と思ったのですが、眠かったし、私の部屋に他の家族の荷物が置いてあるせいもあり、部屋に突然誰かが入ってくるのはしょっちゅうのこと。あまり気にせず、目を開けぬまま再び眠ろうとしたんです。
しかし、なんだか様子がおかしい。その“人の気配”がゆっくりと私の周りを歩きだしたんです。

“?…”

不思議に思いながらもなお、そのまま寝ようとしていると、今度は布団をかぶっている上から、手を添えられたような感覚を覚えました。

“ホントになにしてんだ…?”

不思議に思って目を開けようとした次の瞬間、信じられないほどの力で、上から

“グッ…!!”

と押さえつけられたんです。
これはタダ事ではないと思い、怖くなって目を閉じたまま、ひたすら堪えていたのを覚えています。すると、ある瞬間

“フッ…”

と軽くなって、恐る恐る目を開けると、そこはただの暗い部屋でした。
不思議なことに、部屋のドアも閉まったままで、家族もみんな各々の部屋にいたんです。けど、夢ではないと思います。
だって、押さえつけられたような感覚が微かに体に残っていたんですから…。

(投稿者:みなみ様)
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