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■第十二話
目に見えない何か

これはわりと最近、2年前のちょうど今頃(8月の末)、派遣でとある大手電気メ
ーカーの工場に勤めていたときの事です。

勤め先は埼玉の県北部のH市(になるはず)にありますが、事情があって群馬県I市にある倉庫に一週間出張に行きました。そこは作業用の荷物以外には何もない、がらんとした体育館のような造りの倉庫なのです。

室内にトイレがあるのですが、昔の学校のトイレと同じような造りで、入口を入ってすぐに石作りで全てがつながっている流し台があり、蛇口が並んでいます。右側に、真ん中に通路があり左右に個室の和式トイレが並んでいる形になります。私は友達と一緒にトイレに行き、入って右側の一番手前、友達は左側の三番目に入りました。私の方が先に出たので手を洗ってトイレのある方を見渡す形で立って待っていました。友達の所以外には左側の四番目が使用中のようでした。そして四番目が先に開いたのです。

…ところが扉が開くだけ開いて誰も出てこない。

それどころか何の物音もしないんです。

あれ?っとは思いましたがすぐに三番目に入っていた友達が出てきたので確認する事なくそのまま外に出ました。私は外で一服してから帰るということでその友達とはすぐに別れました。喫煙所にいた人にその事を話してみるとその人は、

「さっき向かいの建物の自動ドア、誰もいないのに開いたよ」

って…。私が見たものといい、その人が見たものといい、この倉庫目に見えない何か、いるんでしょうか…。何となく不気味さはありますけど…(苦笑)

・スミルナさんの体験談
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