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■第十一話
黒い女

これは今から11〜12年前、私が小学五年生の時の林間学校で日光へ行ったときの出来事です。

1泊2日で、場所や名前は忘れましたが古いこぢんまりとした旅館のような所に
泊まりました。男子は一階の大広間に雑魚寝、女子は二階の7〜8畳くらいの部屋に10人程で敷きつめた布団にやはり雑魚寝状態でした。和室でベランダはなくあまり大きくない窓が一つだけあったように記憶しています。

寝る前にしっかりカーテンを閉め、真っ暗にして床に就きましたが普段から外泊する事の少なかった私はなかなか寝付けませんでした。しばらく騒いでいた他の女子も寝て静かになると慣れない場所であることも合間って次第に不安感が膨れてきます。寝なきゃと思えば思う程意識は冴えきっていました。それでもいつの間にか少し寝たようで、ふと意識が戻った時窓が気になったので布団から目だけ出して窓に視線をやりました。そこには開いたカーテンが風になびき

真っ黒な女のシルエット

が見えました。真っ黒なのに女だと直感的にわかったのですが、内側から窓の外を誰かが見てると思ったんです。でもよくみていると窓の外側にいるんですよね、それは。ベランダなぃのに。それは外から部屋を覗いてると感じました。

急に恐くなって布団を頭からかぶってぎゅっと目を閉じて…これ以上見てちゃダメだって気がして…。次に気がついたのは朝でした。

あれが何だったのか今でもよくわかりませんし、今ではあの出来事が現実だったのか夢だったのかわからなくなるときもあります。

あんま恐くなくてすみませんが、これが私が覚えている中で一番古い不思議体験です。

・スミルナさんの体験談
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